華麗(加齢)なる現実

 「174.1センチ」えっ、うそ!! 先日のスポーツジムでの出来事です。体重と体脂肪は毎朝計測するのが日課になっています、が身長はもう何十年と計測した事はありません。「175センチ」あるものとして信じて疑っていなかったというより、その機会が無かったと言う方が正確でです。身長175センチ、体重53キロ、これが20才の時の私ですから。

 このジムには単なる体重計は無く、身長と体重を同時に計測する器械が置いてあるのです。単に体重を量るのが目的で乗っただけなのです、それだけの事で身長を計る結果になってしまったのです。まさか身長が縮んでいるとは夢にも思わず、三度測りなおしてみましたが結果は同じでした。落胆して事は言うまでもありません。

 歯医者でありながら、歯は3本も欠損しています。でも、この時はさほど落胆しませんでした。自分の体質が歯周疾患に弱い事は分かっていましたし、どこかで覚悟が出来ていたように思います、納得しながら素直に受け入れていたのでしょう。(現在の知識が30才の頃にありましたら、結果は違っています。30代初めに悪化させました)

 53才にテニスで腰を痛めたのをきっかけなりジム通いが始まった訳ですが、元来虚弱体質だった私にとって、体を作るなどという意識は無く、とにかくテニスが出来る腰を作りたいと、ただそれだけだったのです。それとて一人では出来るはずも無く、トレーナーを頼み二人三脚でやって来たわけです。何時の間にか5年目に入りました。

 今は体重68キロ体脂肪率17パーセントの体を手に入れました。初期の目的は達した様なのですが、やはり不満です。まだ足りないものを感じ悪戦苦闘しているのが現実ですが、それでもそこそこの体になり、オシャレを楽しむ気持ちも生まれました。なんと言っても猫背でなくなり、姿勢が良くなった事が大きな変化でしょう。

 まさか、55才を過ぎてから、姿勢の大切さを切実に感ずるとは思いませんでした。テニスのホームの基本は姿勢なのです、猫背では話になりません、軸が出来ないのです。ゴルフにしても野球にしても回転系のスポーツは共通すると思いますが、軸が出来なくては話にならないのです。それだけレベルの低いテニスをしていた訳です。

 胸を張るということは腹筋に力を入れて引っ込めると言う事につながる訳です。結果腹圧が強くなり、胃腸の調子がよく胃下垂が治りました。恥ずかしい話ですが、30代から痔に悩まされ続けて来たのです。これが快調なのです、今は何ら問題なくほぼ完治と言って良い状態です、もう時間の問題でしょう。全て腹圧だったのですね。

 先日、美容師さんに言われました、「洋服、少し大きいんじゃない?もう少し小さめにして、体の線が出るものにしなさいよ」。無意識のうちにきゃしゃな体を隠すために少し大きめの服を選ぶのが習慣になっていたようです。でも、少しずつオシャレする喜びも覚えてきて、これも楽しみの広がりのような気がしてなりません。

 その上、食事が楽しい事です、そして少しですがビールを飲めるように成った事です。とは言うものの身長が1センチ縮んだという現実はショックです、加齢そのものでしょう。でも、女性が顔のシワを見つけた時には及ばないでしょうがね・・・。15515


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